パラボラ工法
(マンホール鉄蓋維持修繕工法)

上下水道、電気、通信、ガス等の鉄蓋(マンホール)は全国に約1,000万個以上もあると言われています。従来工法の四角切断、円形切断の切断面は垂直切断でありました。交通量が多かったり、地盤が弱かったりする地域では上部からの力によりズレを起こすことがあり一度ズレを起こした接合面は雨水の浸入を許し補修部の崩壊につながる事がありました。

パラボラ工法(マンホール鉄蓋維持修繕方法)はそれらを防ぎ、初期投資の廉価な円形の施工法を達成しました。確かな理論と技術により、作業時間を短縮し、耐久性を大幅に向上することが出来ます。

パラボラ工法の特徴

パラボラ工法には様々な特徴があります。その一つに『密着度の高さ』が挙げられます。パラボラ状の断面は鍋に蓋をするような感覚でしっかりと密着します。

またパラボラ状の切断エッジは接着面積が非常に広く摩擦抵抗が分散される為、通行車両の荷重に確実に耐える事が出来る円形球面状切断面になります。

パラボラ工法には密着度の高さ以外にも様々な特徴がありますのでご紹介致します。

 

平坦性の向上に繋がる

従来の工法とは異なりパラボラ工法は道路の高さに合わせた施工を行うことが出来ます。道路と高さを合わせる事で補修部の浮き沈みの無い平坦な舗装が可能になります。

道路との平坦性が保たれる事で、車両が通行した際に振動を感じる事無く通過することが出来ます。そういった点からパラボラ工法は道路と車両、そして歩行者に優しい工法と言えます。

様々な用途で活用可能

マンホールなどの鉄蓋だけでなく様々な部分で活用することが出来ます。例えば、円形の花壇を作りたい場合や円系の模様をあしらった駐車場を作りたいなど”円形”を応用することで様々なニーズに対応する事が出来ます。またパラボラ工法は短時間で行う事が出来るという特徴もあります。パラボラ工法は多くのお客様ニーズにお応え出来る工法です。

道路への負荷低減

従来の工法で鉄蓋維持修繕作業を行うとなると通常4工程を必要とします。また必ずカットクロス部と呼ばれる余分な部分が発生します。ですが円形球体状カッターを使用するパラボラ工法では鉄蓋に沿って円形に切断を行っていく為、カットクロスの発生を防ぐことが出来ます。道路に対して余分な負荷を掛けずに施工を行う事が出来ます。

剪断(せんだん)によるズレを防ぐ

剪断(せんだん)とは構造部材の内部の面に沿い、両側から逆方向に力が加わり内部にズレが生じてしまう事を言います。従来の垂直切断の場合この剪断が発生するリスクが高かったのですがパラボラ工法の場合、円形球体状のカッターを使用して湾曲状に進めていくことで剪断によるズレのリスクを低減させる事が出来るようになりました。

その他の特徴

上記に記載があるような特徴以外にもパラボラ工法には様々なメリットや特徴があります。

  • ①円形球面が正確に施工出来る事。
  • ②1か所を3時間以内に施工出来る事。
  • ③切断塊の破砕を少なくし、撤去出来る事。
  • ④モルタルは悪条件下でも一時間後の圧縮強度が交通開放が出来る強度に達する事。(悪天候は除く)
  • ⑤ゼロ擦り付けのフラット仕上げが出来る事。

有限会社杉本舗装では『パラボラ工法』を活用した施工でお客様のニーズにお応え致します。

施工の流れ

◆円形切断用路面カッターに円形球面状のダイヤモンドブレードを取り付け、鉄蓋上に360度回転して表面円形に切断し、無収縮モルタルを使用して鉄蓋の維持修繕作業を行います。

◆単体移動が可能な円形切断用路面カッターは交通規制範囲を狭められ、短時間で施工できる工法です。

◆切断塊の除去は、破砕を少量におさせ、人力により破砕します。

◆パラボラ工法指定のモルタルを使用。圧縮強度が10ニュートン以上に達し、悪条件下でも施工が可能。

◆円球状の切断面は上部からの力を分散させ、補修面との一体化がより可能です。

◆鍋底の原理の円球状切断面は補修箇所の陥没や雨水の浸入を妨げる大きな特徴をもっています。

STEP①:施工前

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STEP②:センター治具をセット

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STEP③:パラボラカッターでの切断

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STEP④:切断塊の破砕

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STEP⑤:鉄蓋枠設置

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STEP⑥:超速硬性モルタル充填

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STEP⑦:加熱式アスファルト合材均し

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STEP⑧:シールコート塗布(雨水対策)

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STEP⑨:完成

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単体移動可能なカッター、簡略な機材は交通規制範囲を最小に抑え、昼夜施工をより可能にします。

パラボラ工法による後替工法

パラボラ工法による後替工法 は、修復工事の効率を高め、平らで美しい道路を実現します。切削作業するにあたり、あらかじめマンホール箇所をパラボラカッターで切断、鉄蓋を撤去することにより道路の切削作業をよりスムーズに効率良くします。切削作業後は速やかにマンホール箇所を探査し、パラボラ工法による切断、鉄枠の設置、モルタルの打設等を行い作業を完了させます。

こうしたパラボラ工法による一連の作業を用いることにより、道路の修復工事を大幅に短縮することができます。

”鉄蓋診断士”による緻密な計画の設計

有限会社杉本舗装では、鉄蓋診断士による鉄蓋診断を行い鉄蓋の長寿命化対策を含めた計画的な改築を推進しています。

鉄蓋診断士は知識や技能において高い能力を有し総合的に鉄蓋診断業務を遂行することが可能です。

官庁および地域社会の人々としっかと連携し、安全・安心な下水道環境づくりをこれからも行って参ります。

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